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縁結びの神といわれる出雲のオオクニヌシ

日本の最高神といえば、いわずもがなアマテラスであるが 遠い昔の出雲で最も尊いとされてきたのが 出雲建国の立役者であるオオクニヌシである

 

オオクニヌシは、このオオクニヌシという呼び名が一般的であるが 他の名前を聞いたことがある人も、多いかもしれない

 

オオクニヌシには様々な異名がある

「大穴牟遅命」(おおなむちのみこと)

「葦原色許男命」(あしはらしこおのみこと)

「八千矛神」(やちほこのかみ)

「宇都志国玉神」(うつしくにたまのかみ)

「大国玉神」(おおくにたまのかみ)

「大物主命」(おおののぬしのみこと)

合計6つの名前を持ち その数は、アマテラスを超えている

 

なぜオオクニヌシは、こんなにも別名が多いのであろうか? 別名の多い神には2つの説が考えられている

 

ひとつは、神格が高いほど異名が多くなるということ もうひとつは、様々な神話における呼び方を一つに統一したという説である しかし、神格に高さでいえば、オオクニヌシは低い方に位置する神である

それでは、どうして異名が多いのであろうか?

 

国つ神の位の高さは

後世の人間が作り上げた序列である 出雲は、神々の集う土地であり その出雲の神であるオオクニヌシは尊い存在であった

 

そのような理由から オオクニヌシにまつわる神話が古くから各地域に伝えられていたと考えられる

その中でオオクニヌシを呼ぶ名前も増えていったと考えられる

 

しかし、多くの名前が存在すると話をまとめるには不都合があることから

古事記を編集する際には その複数ある名前を統一したと考えられる 異名も多いが、その名前によっても役割もあるので その名で呼ばれることに、きちんとした意味を持たせていた

そして、オオクニヌシは妻子も多く 子供の数は108柱と言われていて このことから、現在は縁結びの神様としても祀られている

 

 

 

オオクニヌシの異名とその意味

 

異名 意味
「大穴牟遅命」(おおなむちのみこと) 不明
「葦原色許男命」(あしはらしこおのみこと) 葦原中国の醜い男の意
「八千矛神」(やちほこのかみ) 多くの矛を持つ神の意
「宇都志国玉神」(うつしくにたまのかみ) 現実の国土の神霊の意
「大国玉神」(おおくにたまのかみ) 上記と同意。人が住む土地を守る魂の意
「大物主命」(おおののぬしのみこと) 大神神社の神。地方で強く信仰されたことが共通し、次第にオオクニヌシと同一視された。

 

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