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2015-02

古事記の性的表現について

古事記を読んでいると、性的描写が多く
それが具体的で、卑猥なものが多いことに驚く人が多いだろう

 

これは古事記が特別にいやらしい物語なのではなく
日本に限らず、神話にはエロスはつきものなのである
神話にエロスが決まりごとのように入ってくるのは
どうしてなのだろうか?

 

古事記に関しては
最初に、性的な描写が登場するのは

イザナギとイザナミの国生みの場面である
2柱は、国を生むために

「みとのまぐわいをしよう」とか
「あなたの足りないところに、私の多いところを合わせてみよう」
とか、現代ならセクハラで訴えられそうな
具体的で、包み隠す事ない誘い文句を言っているのだ

そこまで、ハッキリ言うこともないだろう…と思うのだが
当時、性行為は儀式的な意味合いが強かったのである
性行為は、恥ずかしくて、隠すようなことではなく
婚礼の儀式であると同時に
子供を授かるための儀式だったのである

「子を授かる」

「子宝に恵まれる」
という言葉の通り、昔は生命の誕生は神からの授かりものとして
神聖で、ありがたい存在だった

そんな意味もあり
女陰(ほと)は、その神からの授かりものを
生み落とす場所として
神聖なものとして崇められていた
「女陰」の表現が頻繁に登場するのも
敬意を払ってのことである

そのようなことから
神聖な物語の中に、性的描写が多くみられることも
当然のことなのである

そもそも
性的なことは恥ずかしいことで、隠すことだ…という概念は
近代以降の思考である
江戸時代以前は、日本人はもっと性に対して寛容だったのである

明治以降、海外との交流が増えることで
性的なことを恥ずかしいものと捉えるようになってきた
古事記を現代の感覚で読んでみると
照れてしまうほどの赤裸々な性的描写のオンパレードなのだが
古代の人は、現代人のような感覚で考えているわけではなく
神の儀式として、もっと自然に考えていたのだろう

神社の社号

全国には、大小8万を超える神社がある

その神社には、大きく4つの区分けが存在している

その区分けを「社号」という

 

社号は、神社名に付いているので
それで確認することができる

社号には「神宮」「宮」「大社」「社」がある

 

例えば、明治神宮や、出雲大社

などの「神宮」や「大社」の部分である

 

鳥居や拝殿、本殿にあげられた額からも、それを知ることができる

以下が、それぞれの社号の意味である

 

「神宮」は、天皇や皇室の先祖神を祭神とする、規模の大きい神社である

代表的な神社は「熱田神宮」「石上神宮」「鹿島神宮」「香取神宮」「鵜戸神宮」「平安神宮」などがある

 

「宮」は、皇室にまつわる人物や、人間神などを祭神にする神社である

代表的な神社は「香椎宮」「聖母宮」「北野天満宮」「日光東照宮」などがある

 

「大社」は、出雲大社のみの社号だったが、明治以降、規模や格の高い神社に使われるようになった

代表的な神社は「出雲大社」「諏訪大社」「春日大社」「多賀大社」「熊野本宮大社」などがある

 

「社」は、大きな神社から祭神を勧請している小規模の神社である

代表的な神社は「祇園社」「稲荷社」「天神社」「八幡社」などがある

 

ちなみに天皇という言葉は

初代からあったわけではないようだ

 

初代の神武天皇は

当時の呼び名は「彦火火出見大王」(ひこほほでみだいおう)

であった

 

天皇号ができるのは

天武天皇(第40代)のころとされている

 

奈良県明日香村の飛鳥池遺跡から

「天皇」という文字が書かれた天武時代の木簡が発掘されたので

それが裏付けとなっている

 

次の代の持統天皇のときに発布された

飛鳥浄御原令で、天皇号が正式に法令化された

 

だから、それ以前の天皇の呼び名は

後になって付けた死後の名前である

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