Home > Archives > 2014-12

2014-12

古事記に登場する神々に位はあるのか

古事記において最初に登場するのが

天之御中主神(あめのみなかのぬしのかみ)である
そして、日本の国を生んだイザナミとイザナギ

イザナギから生まれた三貴子と呼ばれる神々がいて

出雲を建国したオオクニヌシ
…など
古事記の中には、様々な神々が登場する
神の中で最も位の高い神を「最高神」と呼ぶ

 

一般的に最初に現れた神を最高神と呼ぶが
日本では、太陽神である天照大御神を最高神として、伊勢神宮内宮に祀っている

 

天照大御神が最高神なので
天照大御神と関係が深い順に位が高くなっていくことになる

天照大御神の次に位が高いとされているのが
兄弟であるツクヨミとスサノオは
「三貴子(3柱の貴い子)」という呼び名からも尊い神である
そして、同じ天つ神であったとしても
天照大御神の直系の子孫の方がより位が高いとされている

天つ神と、国つ神では
天つ神の方が位が高いとされている
オオクニヌシは、最初のに現れた神なので
一番位が高い神になるはずなのだが
オオクニヌシは国つ神なので
天照大御神と比べる器でもないのである
そして、この神々の位も
最初はからあったわけではなく
後世の人間が作り出した序列である…と考えられている

古事記や日本書記は何を参考に作られたのか

日本最古の歴史書として
知られている「古事記」であるが
この「古事記」のもとになった書物が存在していたらしい
それが本当ならば、日本最古の歴史書は別な書籍…ということになるが
確認ができている日本最古の歴史書としては「古事記」で間違いないであろう

その古事記のもとになったと言われているのが
「帝紀」と「旧辞」である
稗田阿礼はこれを全て暗誦したと言われている

 

この「帝紀」と「旧辞」も、どちらも天皇家の歴史について書かれたものであったらしい
「帝紀」の正式名称は「帝皇日継」(すめらみことのひつぎ)といい
「旧辞」の正式名称は「先代旧辞」という

 

「帝紀」に記されていたものは
天皇の先祖について、天皇の御名について、皇后や、子どもの人数
その時代の、重大な事件などの記録、御陵の場所…
など、天皇にまつわるありとあらゆる事柄が
皇位継承順の記されている

それに対して「旧辞」は
天皇統治以前の神話や伝説などを
少し崩した漢文体で記されている

この内容を見ると

「古事記」の上巻は「旧辞」
中・下巻は「帝紀」の内容を多く含んでいることがわかる

では、この2冊の書物は
いつごろから存在していたのであろうか?
この書物は、現存していないので
はっきりとしたことは言えないが
六世紀中ころの継体・欽明天皇のころには存在していたのではないか…
という説が有力である

この時代から、天武天皇が即位した約100年の間に

受け継がれ、語り継がれた内容は

その家によって、都合良く変化していき

内容の違う本が、何冊も誕生してしまったらしい

 

そのどれもが現存していないが

「古事記」と「日本書記」の原型となった歴史書が存在していたことは

間違いないらいしい

 

その「帝紀」と「旧辞」を全て暗誦したとされる

稗田阿礼は

奈良県大和群山市稗田町にある賣太神社に祀られている

その境内には現在「かたりべの碑」が建てられている

 

Home > Archives > 2014-12

 

このページのTOPに戻る