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2013-06

先祖を敬う心

先日、明治神宮に参拝に訪れた

境内は、参拝者や観光客で溢れていた

 

明治神宮は、言わずと知れた

明治天皇と昭憲皇太后を祭神とする神社である

初詣には、日本一の参拝者数を集める

国内でも屈指の神社である

 

昨今のパワースポットブームもあり

明治神宮は東京でも人気の観光スポットだ

 

神社は、寺やお墓と違い

先祖が奉られているわけではない

神道の信仰にもとずき作られた祭祀施設である

 

日頃の感謝を神に感謝する場所である

 

明治神宮は、明治天皇という象徴を祭神としているので

この国を支えてくれた主上に対しての

感謝を述べる場であろう

 

神社の境内は、いわば明治天皇の住まいと考えてみると

その訪れ方はおのずと決まってくる

 

しかし、現在は観光施設の側面が強く

参拝マナーに気を使って、参拝を行っている人は少ないように感じる

 

参拝マナーは絶対的なものではないが

人の家を訪れる際に挨拶もなく、自由に振る舞うことが失礼にあたるように

 

やはり、明治天皇のお宅を訪問していると考えると

いくら公共の施設の意味合いが大きいとはいえ

黙って入るのは、見ていて愉快なものではない

 

参拝マナーとしては、鳥居の前で一礼する

参道の真ん中は、神様の通り道なので、端によって歩く

参拝後も、鳥居に差し掛かったら、祭殿に向かい一礼する

 

あとは、細かいマナーなどはあるが

この程度が、できていれば問題ないように感じる

 

しかし、参道の真ん中を堂々と歩く人は非常に多い

鳥居で一礼する人も、100人に一人程度であろうか…

 

中には、鳥居の真ん中で、ポーズを取って写真撮影する風景も見受けられる

 

参拝者の心持ちはどうなのであろうか?

パワースポットブームにあやかり

運を良くしたいと考えている人

神社は、願いを叶えてくれる場所と捉え、我欲を押し付ける人

 

本来は、神に対して

日頃、平穏無事で過ごすことのできる感謝と

今後も平穏無事で過ごせるように祈願する場所である

 

一方的な我欲の祈願は

本来の主旨とは異なるのであろう

 

そして、100年以上前に

国を守る役割を担った、先の主上に対し

幸せに暮らせていることをへの感謝を表す場でもあると考える

 

私は、左右どちらの考えでもないが

しかし、国全体の幸せを願っていた人に対する感謝の気持ちは持ち合わせている

 

私は、自分の血縁の先祖に感謝するとともに

激動の日本を支えた人に対する感謝も

先祖の代表として、お礼を申し上げたい気持ちになって訪れることは

人として、自然な形ではなないだろうか…と考えている

お墓と生きる意識

科学的根拠や、物質至上主義は

現代が抱える合理主義なのか、つながりの破滅なのか…

 

お墓の問題を考える上で

とても重要になってくるのが、意識や考え方である

 

現代は、科学的根拠がないと認めなかったり

目に見えるものが全て…という考えが当たり前になってきている

 

その結果、目に見える動きのみを正解とする考え方である

 

日本が、高度経済成長を遂げると

その考え方は顕著になっていき

 

例えば、人のモノを盗んで手に入れても

モノが手に入れば同じこと…というように考えてしまう傾向も出てくる

 

よく人のモノを盗むとバチが当たる

などと言われたりするが

その科学的根拠がなければ

バチなど存在せず、もし本当にあったとしても

その因果関係を証明しなければ、バチなど存在しないことになる

 

輪廻転生の考え方も

生まれ変わりの証拠が無いので信用しない

死んだら全て終わりだから

生きている間は好きにしていい…という考えが生まれる

 

来世の果報を願い、現世で功徳を積む…

とい考えがなければ

どんな方法をとっても、物質的有利になればなんでも良い…という危険な考えが生まれてくる

 

昔は、ご先祖様が功徳を積んだおかげで幸せに暮らせる…とか

子孫に不徳の影響がでないように、行動に気をつける…などの考えもあったが

 

現代では、薄れてきているように感じる

 

その意識の違いは、お墓のあり方にも大きな変化を与えているようにも感じる

 

お墓が何のためにあるのか

 

ただの死後のすみかなのか?

 

家族で守り、ご先祖様に感謝する場所なのか?

 

ただの習慣なのか?

 

みんなが建てるから建てるのか?

 

縦のつながりも、横のつながりも薄くなりつつある現代に

お墓のあり方をもう一度見直すことができたなら

 

自分の言動を見直す機会になるのかもしれない…

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