Home > 先祖について > 「分家」の解釈

「分家」の解釈

一時的ではあるが

本家の統制が及ばなくなり「別本家」として独立できた時期がある。

その別本家の初代が、それぞれ後に続く家督を築きあげ「御先祖様」になったのである。

 

これに対して本家が同地・同業を大きさに関わらず分け与えて新たに家を立てる風習は、あとから生まれたものであった

 

これは、すなわち「大家族の解体」の過程と言ってもいいだろう。

大家族の解体が積極的に行われてきた背景には

●     外部の経済組織の改新

●     解体を行った家長の知恵と才覚、そして並々ならぬ努力

が、あったのである。

 

一般的な解釈で言われる「分家」と「財産を分ける」ということが本格的に行われてきたのは、このころではないだろうか。

この分家にも「部屋隠居」と「異地・異職の別家」の二つの傾向があり

部屋隠居は、独立しにくく本家を中心にした結合した存在であり

別家は、何かと対立しやすい存在であった。

 

しかし、違う2つの意味をもつ「分家」は

時代の境目で、ニュアンスを少しずつ変えていき

その解釈の違いが、かぶる時代には

お互い「分家」の話をしていても、違う意味で捉えていた場合も多く

先祖の計画が中途半端となり、家の機能を発揮することがお互いに難しくなったりもした。

 

歴史とは必要があって(何かの原因があって)今に至っている

その原因を追究することなく

現代的な解釈を用いて語ると

時して危険を生じる結果にもなりうる

歴史を知り、解釈を深めることにより

回避できる問題もあるのではないだろうか…。

Home > 先祖について > 「分家」の解釈

 

このページのTOPに戻る