Home > コラム | 古事記 > 古事記・神代の物語4

古事記・神代の物語4

イザナギは
「なんと穢い国へ行ってきたのか…、禊ぎをしなければ」
と、筑紫・日向に阿波岐原に向かい、禊ぎと祓いをした

 

その時、身につけていたものを脱ぐたびに
十二に神々が出来た

また、瀬に潜って身体をすすいだら
穢繁国(黄泉の国)で触れた汚垢から、禍々しく、汚れた二つの神が出来た

そして、その禍々しさを直すために二神が出来た

 

水底に潜って身を清めときには
海の神、航海の神たちが出来たが
海の神々は、安曇連(あずみのむらじ)が先祖神として奉拝し
航海の神々は、墨の江(大坂住之江・住吉神社)の三神となった

それからイザナギが左目を洗ったときに天照大神が
右目を洗ったときに月読命が
鼻を洗ったときにスサノヲの命(建速須佐之男命)が現れた

 

イザナギは大喜びで
「私はたくさんの子を次々と成り立たせたが、最後に三人の貴い子たちを得ることができた」
と、言い

首飾りの玉をゆらゆら揺らしながら天照大神に与えて

「おまえは高天原を治めなさい」
月読命には「おまえは夜の世界を治めなさい」

スサノヲの命には「おまえは海の世界を治めなさい」
と、それぞれに伝えた

みんなイザナギの言う通りに治めたが
スサノヲだけは、その言葉に背いて治めずに
あごひげが胸まで伸びても泣き叫んでばかりいた
その泣き方は、青々した山が枯れ、海河が干し上がるほど激しいものだった

まるでハエが一度に沸き出したように
悪神があたりに満ちあふれ、災が起り始めた

イザナギが「なぜ、国を治めずに泣いてばかりいるのか?」
と聞くと
スサノヲは「死んだ母が行った妣の国、根の堅洲国(黄泉の国)へ行きたくて泣いているのです」
と答えた

イザナギは、それを聞くとたいそう怒り
「それなら、おまえはこの国に住んではいかん!」と言ってスサノヲを追放した

Home > コラム | 古事記 > 古事記・神代の物語4

 

このページのTOPに戻る