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天岩戸での踊りの意味

天照御大神が天岩戸に隠れてしまって
世界が真っ暗になってしまった時
困った八百万の神々は、天照御大神をどうにかして
天岩戸から引きずり出そうかと作戦を練ることにした

 

その結果、神々は

天岩戸の前で宴会騒ぎを行うことにした

その作戦が正しいかどうか判断するために

神々に鏡や勾玉を作らせて占ってみた
その結果、その作戦を遂行した方が良い…という結果が出たので

天宇受売命(あめのうずめのみこと)は、神懸かりをして、胸乳をさらけ出し
衣装の紐を陰部まで押し上げて、裸も同然で踊り出した

それを見ていた高天原の神々は大笑いし
その笑い声が響いて、その場は賑わった
その周囲に響く笑い声を不審に思った天照御大神が
天岩戸の入口から顔を出し
その隙に引っ張り出して、天岩戸を封じてしまったのである
その一連の話が、天岩戸神話のあらすじである

 

天照御大神を引っ張り出すために天宇受売命が踊ったこの行為の意味について考えてみたい

 

これは、ただ面白く踊ってみただけではなく
祭祀的な意味合いを持つ儀式である

それは、踊る前に用意された道具でも推測できる

 

この儀式は「鎮魂祭」や「大嘗祭」を表すとも言われている

この天岩戸神話に関しては
暗くなった闇の様子を冬至の頃を表しているのではないか…という説もあり

鎮魂祭が旧暦11月の冬至の時期に、天照御大神の直系の子孫である天皇家の魂を鎮めるために行われる祭祀である

 

大嘗祭は、天皇の即位後に初めて行われる祭祀であり
その大事な行事の前に天皇の魂を鎮めるのが鎮魂祭である

 

この天宇受売命の踊りが神楽のルーツになっていて
このため、天宇受売命は神楽の神として祀られていて
芸能の向上によいとして、芸能関係者が参拝することが多い

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