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古事記・神代の物語1

日本人が、世界観や死生観をはじめとして
「死」や「けがれ」や「お墓」の問題が、歴史上どのように語られていることを知るには、まず古事記を紐解く作業が欠かせないと思われる

古代の物語は、現代の日本人に向けてメッセージを残しているように思えてならない
この日本人独特の「死」の概念を語る上で、はずでないテーマ

天地のはじめから、みていくことにしよう

天地の誕生は、天と地が曖昧だったところからスタートする

まず天の中心と、万物を生み出す
二柱の神があらわれる

 

天地は、土地は今のような固まった大地ではなく
ブヨブヨとした、不安定なものが水に浮くような形で存在し
ゆらゆらと漂っていた

そんな中、神があらわれる

天と地を安定させるための二柱の神
天地の間の雲の神
泥と砂の二柱の神
多くのものを生み出すために男女にわかれた二柱の神
男根と女陰をあらわす二柱の神
人の顔をあらわす神
不思議な調和の神々が次々とあらわれて
最後に、姿が整った男女の
結婚をいざなう男の神と、女の神の二柱があらわれて
高天原(たかまがはら)という、神々の国が誕生する

この男の神がイザナギの命、女の神がイザナミの命

で、ある

 

高天原の神々は

「この国をしっかり固めてつくりなさい」と

天の沼矛を与えた

 

二神は、天の浮橋から、天の沼矛をおろし
かき回して、引き上げた

矛の先からしたたり落ちた塩がコロコロと固まり

オノゴロ島ができた

二神は、その島へ下りて
天の御柱を立てて、八尋の宮殿を作った

まだ会っていない二神は、柱ごしに会話をする
イザナギが、イザナミに
「あなたの体はどんな具合になっている」と聞くと
「うまくできているけど、まだふさがっていない所が一カ所あります」と答える

「私の体もうまくできているが、できすぎた所が一カ所ある。私のできすぎた所を、あなたのまだできていない所へ刺して塞いで国生みをしましょう」
「それはいいですね」
「では、この天の御柱をまわって、出会ったところで婚いしよう」
と約束し
「あなたは右から、私は左からまわろう」
と言い
二神が出会うと

イザナミが先に「なんてすばらしい男性でしょう!」と言い
次にイザナギが「なんて美しい女性だ!」と言ったのだが
イザナギは、女性の方から声をかけたことは良くないと思ったのだが
子供を生み、生まれた子が背骨のない子だったので、葦船に入れて流し
次に生まれた子も、泡のような島だったので
二神は、天の神に相談する

すると「女性から先に声をかけたのがいけない、やりなおしなさい」
と言われ、言われた通りにやりなおしてできたのが淡路島だったのだ

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